最悪の自己啓発「働きたくなければ二足歩行をやめろ」

 

 

 

 

仕事をしたくなければ二足歩行を辞めろ。二足歩行をすることは幸せから遠ざかることになる。人類は進化をする。その手足で。火を使用し、石器を作り、鉄器を作り、産業革命を起こし、今はデジタル革命により誰もがインターネットやコンピュータの叡智を手軽に享受可能である。しかし、ときに、退化をした方が穏健に、そして幸福に生きることが可能なのである。

例えば、こんな退化はご存知だろうか。キリスト教の始まり、奴隷の解放、慶應義塾大学の創設、ローマ進軍、イスラエルの建国、スターリンの大粛清、新自由主義の台頭。これらは退化であるが、これによって多くの人間は幸福に生きる事ができた。二足歩行をしなくなること。これも退化であり、そして多くの人間は幸せになれるのである。

可笑しくはないだろうか。二足歩行をしたところで、人は歩く必要があるし、二足歩行が出来ればIQが70を下回らない限り大抵の仕事や勉強は出来るからする義務が発生する。一方、二足歩行をしなければ障害者年金が貰える。適当な本を書いておけば印税が貰える。ツイッターYouTubeで商売ができる。

では、何故人は二足歩行をするのだろうか?それは、多くの人間はリスクを冒す事ができないからである。考えてみよう。君は歩くのを辞めることができるか?それによって起きる損失は?多くの人はそればかり考えてしまい、それによって得られる利得について考えられない。思考停止してしまうわけである。

何度も言うが人間は二足歩行を辞めるべきである。悲観的になって、損失ばかり考えるな。その先に得があるなら、リスクを犯してでも突き進め。足があれば前に進むこともできる。しかし、後ろに下がることもできる。我々はその足で三歩進んで二歩下がるよりも、足を使わずに止まって楽観的に生きた方がよいのではないだろうか?本書がそのバイブルになったとしたら幸いである。